車のトラブル解決ブログ

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走行中の「ゴー」という異音の原因はデフ?症状と対処法を徹底解説

車を走行中に「ゴー」という異音が聞こえると、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。特にその音が加速時や減速時、一定の速度域で発生する場合は、駆動系のトラブルが疑われます。なかでも「デフ(ディファレンシャルギア)」が関係しているケースは少なくなく、早めの対処が重要です。本記事では、「ゴー」という異音が発生する原因や特徴、そして考えられるデフの不具合について、対処法や予防策まで徹底的に解説します。

【目次】

「ゴー」という異音の特徴と発生状況

走行中に「ゴー」という低く響くような異音が聞こえた場合、それは車両の駆動系、特にデフ(ディファレンシャル)周辺に何らかの不具合が起きているサインかもしれません。この音は一定速度での直進時や加減速時など、特定の状況下で発生することが多く、放置すると走行性能や安全性に影響を与える可能性があります。ここでは、異音が発生するタイミングや音の特徴について詳しく見ていきましょう。

異音が発生するタイミングと条件

「ゴー」という低くこもった音は、主に以下のようなタイミングで発生しやすくなります。

  • 加速時や一定速度での走行中
  • カーブを曲がるときや旋回時
  • 坂道走行中(上り・下りともに)

こうした状況で異音が継続的に発生する場合、駆動系に何らかの負荷や異常が生じている可能性があります。

音の種類とその特徴

異音にはさまざまな種類がありますが、「ゴー」という音には以下のような特徴があります。

  • 回転に比例して音が大きくなる
  • 重低音でこもったような響き
  • 音が車内に響くように伝わってくる

これらの特徴が見られる場合、タイヤやホイールベアリングではなく、デフ周辺から音が出ている可能性が高まります。

デフからの異音の主な原因

デフ(ディファレンシャル)は車の駆動力を左右のタイヤに適切に分配する重要な装置ですが、その構造上、摩耗や劣化によって異音の原因となることがあります。ここでは、特に「ゴー」という音に関連しやすいデフの不具合について解説します。

ベアリングの摩耗や損傷

デフ内部には数種類のベアリングが使用されており、これらが劣化・摩耗すると異音が発生します。ベアリングに不具合があると、走行時に「ゴー」「ゴロゴロ」といった回転系の異音が出るのが特徴です。放置するとさらに深刻なトラブルを引き起こすため、早めの交換が必要です。

デフオイルの劣化や漏れ

デフ内部の潤滑には専用のギアオイル(デフオイル)が使用されており、これが劣化すると潤滑性能が低下し、金属同士の摩擦によって異音が発生します。オイルが漏れて量が不足している場合も同様です。

状態 症状 対処法
デフオイル劣化 金属音/焼けたような匂い デフオイル交換
デフオイル漏れ オイル跡/走行中に異音 漏れ箇所修理+補充

ギアの摩耗や破損

デフ内部のギア(リングギアやピニオンギア)が摩耗したり、歯が欠けてしまうと、金属がかみ合うたびに「ゴー」「カラカラ」といった異音が出るようになります。この症状が進行すると走行に支障が出るため、リビルト品や新品への交換が必要になることもあります。

異音を放置するリスクと影響

「ゴー」という異音を軽視してそのまま走行を続けてしまうと、デフや駆動系全体に深刻なダメージを与える可能性があります。ここでは、異音を放置することで起こり得る具体的なリスクと影響について解説します。

走行性能への影響

デフに問題がある状態で走行を続けると、加速の鈍化やカーブ時の挙動不安定など、走行性能が大きく低下するおそれがあります。最悪の場合、デフがロックして車両が動かなくなることもあります。

安全性の低下

異音の原因となる部品の破損が進むと、走行中の急な異常や制御不能につながるリスクがあります。たとえばギアの破損により急激に駆動力が失われると、追突やスピンといった重大事故の原因になる可能性もあるのです。

修理費用の増加

早期に異音の原因を特定し、部品交換などで対処すれば数万円で済む場合もあります。しかし、トラブルを放置してデフ全体が損傷した場合、以下のように修理費用は大きく跳ね上がります。

修理内容 費用の目安
ベアリング交換 30,000~60,000円
デフオーバーホール 80,000~150,000円
デフ載せ替え(リビルト) 150,000~250,000円

異音の診断と対処法

「ゴー」という異音が聞こえたときは、原因を正しく特定することが重要です。ここでは、自己診断のポイントと、専門業者による点検・修理の流れについて詳しく解説します。

自己診断のポイント

まずは以下のような点をチェックすることで、おおまかな原因の見当がつくことがあります。

  • 音が発生する速度域(例:低速・中速・高速)
  • 直進時とカーブ時で音の変化があるか
  • 異音が前方・後方のどちらから聞こえるか
  • 一定の周期性があるか(タイヤ回転と連動など)

これらの観察結果をメモしておくことで、修理工場での説明がスムーズになります。

専門業者による点検と修理

異音の原因が特定できない場合は、整備士による点検が必須です。点検では以下のような項目を重点的にチェックします。

  • デフ本体のガタつきやオイル漏れ
  • ベアリングの摩耗や音の発生源
  • ドライブシャフトやハブベアリングの状態

必要に応じて試運転やリフトアップを行い、異音の再現・確認が実施されます。

修理・交換の目安と費用

修理の内容と費用は故障の程度によって大きく異なります。以下に一般的な対処内容と費用の目安をまとめました。

修理内容 費用の目安
デフオイル交換 5,000~10,000円
ベアリング交換 30,000~60,000円
デフユニット交換(リビルト) 150,000~250,000円

部品代だけでなく、脱着や分解の工賃が高くつくため、早期対応が結果的にコストを抑えるポイントとなります。

異音を予防するためのメンテナンス

「ゴー」という異音を未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。デフをはじめとする駆動系は目に見えにくいため、忘れがちですが、適切な管理を行うことでトラブルを大幅に減らすことが可能です。

定期的なデフオイルの交換

デフオイルは走行によって劣化するため、以下の目安で定期的な交換が必要です:

  • 走行距離:2万~5万kmごと
  • 使用条件:山道や悪路を頻繁に走行する場合は早めの交換推奨

交換を怠ると潤滑不良によってベアリングやギアに負担がかかり、異音や損傷につながります。

異音発生時の早期対応

少しでも違和感を覚えたら、すぐに点検・相談することが大切です。以下のような初期症状がある場合は、放置せず対処しましょう。

  • 走行中にうなり音や低音が聞こえる
  • コーナリング時に音が変化する
  • 振動やタイヤの違和感がある

早期発見により、小さな整備で済む可能性が高まります。

日常点検の重要性

定期点検だけでなく、日頃の点検・観察も大きな予防効果を発揮します。以下のポイントを意識しておきましょう。

  • 駐車場にオイル漏れの跡がないか確認
  • 異音や振動に常に注意を払う
  • 定期点検の際に駆動系のチェックを依頼する

こうした習慣がトラブルの早期発見・予防につながります。

まとめ

「ゴー」という異音の原因と対処法の要点

走行中に聞こえる「ゴー」という異音は、デフの不具合が原因となっていることが多くあります。ベアリングの摩耗、デフオイルの劣化や漏れ、ギアの破損など、放置すれば重大なトラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。異音が出たら早期に自己診断を行い、必要に応じて専門業者の点検を受けましょう。

定期的なデフオイル交換や日常点検、異音に気づいた際の迅速な対応が、車の寿命を延ばし、安全で快適なドライブにつながります。異音はクルマからの重要なサインです。聞き逃さず、正しく対処することで、思わぬトラブルや高額修理を防ぐことができます。